仕事における論理と感情の関係

人間って論理で考えても、それほど論理で動いていないと考えています。逆にあまりに論理的過ぎても息苦しくなってしまいます。


仕事場でチームとして動く環境の中でプロジェクトを進めていく上では論理的に考えて物事を進めていくことが必要になってきます。

特に文化の全く異なる相手などを相手にすると価値観が全く異なってしまうために、ロジックで物事を考えていかないと進まないってことが多々あります。(訴訟大国、アメリカとかには多いんじゃないかと思います。)


矛盾しているようなことを言いますが、それでも論理で物事はあまり進んでいないと思います。(もちろん論理性に全く欠けるのも考え物ですが。)

なんと言えば良いんでしょうか、人間って『理屈で納得しても、感情で納得しなければ動かない生き物』だと思うのです。


嫌われる上司の特徴で下記のものが取り上げられてましたね。
http://d.hatena.ne.jp/favre21/20070731#1185917942

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・論理的すぎて、逃げ場を与えてくれない
論理的すぎる上司も困りものだったりします。全ては論理、理屈で話しをしていき、失敗をすると「なぜ?、なぜ?攻撃」をしてくるような上司。論理的すぎるために、部下の感情を無視してしまい、理屈だけで押し通すような上司は嫌われます。

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上記の意見、すごく賛成なのですが、上司に限ったことではないと思います。ロジカルで正論を言って、君正しいのだけど「…」と言ったような。


私がこれまであった「この人デキル」と思った人はこんな感じでした。(もちろん実際にトップレベルの実績も残しています。)

①ずば抜けた感覚で勝負する人−天才、ある種、芸術家タイプでしょうか。

SE--
私生活ではとても感情的で行動は意味不明ですが、その人が作るコードはもの凄いらしく、誰もが認める最高レベル。(らしいというのは、私があまり技術に長けていないからです。ただ業界の中では有名な方のようです。)


営業マン--
とにかく客さんの感情の変化を読み、それに的確なリアクションを出す。提案力などそれ以外の点は普通だが、この人が「お願いします」というとお客さんは「わかりました」と言ってしまう。もちろん私生活や自分の意見は全く論理的ではなく、その割りに部下の教育では変にロジカル過ぎる感じ&感情的なとこがあって、管理職としては(?)な人でした。長嶋監督みたいなイメージでした。


社長--
とにかく人の心を掴む。一見ロジカルな感じの雰囲気を持っているが、戦略などよくよく話を聞くと全く論理的でない。でもカリスマ性があって社員が着いてきて上場まで果たした。

※ちらなみにこのレベルの人は、仮に試みても私では到底真似できません。(しようとも思いませんでしたが。)


②考えていることはとても論理的だけど、表面的には人の感情に入りこむタイプで懐の深さがある人−秀才タイプ


管理職(営業系)--
ビジネスの進め方や戦略、部下の教育手法はとてもロジカルなんです。でもそれ以上に感情に入り込むことを大切にしていて、相手が部分の言ったことで「どんなことを感じるか」を繊細に考える人。似たような人でSE(コンサル系)の管理職でも似たようなとても優秀な人がいました。


コンサル--
分析や戦略はとても論理的。でも最後は必ず感情や相手の理想(夢)に訴えかけ、情熱、勢いで押す。普段の接し方も物腰柔らかくて、見下した感じが全くない人。


天才タイプは別として、私が会った「この人デキル」って秀才タイプの人は、相手の感情面を最も大切にしていました。この手は部下もお客さんもプロジェクトのメンバーも後に付いていきます。(そしてめちゃくちゃモテた)

まあ論理も感情面も掴めるって相当難しいことな訳で、だからそんな人にはなかなかめぐり合えないのですが。


■論理的に正しければ物事動くか!?

「マーケット分析」+「論理的な考察」→「あなたの会社の強みはAで、逆にBには欠けています」→「競合を考えるとAを伸ばすとコストがどのくらいかかって、効果がどのくらいある、逆にBを補うとコストがどのくらいかかって効果がどのくらい出ます」→GOサイン

とうまく流れるか…と言えば単純にそうなるケースって少なく、+感情、勢い、情熱の部分がないとGOサイン、予算確保がでないケースが多いです。

もちろん、論理ゼロ、感情面のみでOKになる時もあれば、感情だけでOKになるケースもあります、でもそれでは、人と接する必要があるケースにおいて、高いパフォーマンスは期待できないでしょう。きっとそれは人と人とが付き合う上でのプロセスが発生するからですね。


それに、、論理ですべて行動できたら、やらなきゃいけないときに仕事が多くこなせないとか、覚えなきゃいけないことなのにぜんぜんはかどってない、好きな異性の相手に思いを伝えるのに躊躇する、なんてことに悩まない訳です。


■最後に…

論理的に繋がってるか分かりませんが、私は下記のブログに自然といいなっと思ってしまうのでした。

「ブログのプロフィール欄に大学名を書くのは自由だし、芥川賞なんか簡単に取れると豪語するのも自由だ」
http://d.hatena.ne.jp/IwamotoTakashi/20070729/p1
http://d.hatena.ne.jp/IwamotoTakashi/20070731