「限界を作る人」と「限界を作らない人」

「自分はもうこれ以上は仕事できない、というところから5回くらいは壁を越えられる気がする 」http://d.hatena.ne.jp/jkondo/20070727/1185575866

↑の日記を見ました。賛否両論になりそうなテーマですが、私個人として賛成タイプです。(仕事において、自分で壁、不必要な限界を作ってしま人が多い。確かに無理や行きすぎは良くないですが。。)


ここで別の話をしましょう。

下記のような企業とその働く人達を見たことがります。

A社がB社に買収されました、A、Bともに同業ですが、買収されたA社は近年売上が落ちてました。このようなケースではたいてい買収した側であるB社のシステムが大まかに採用されてしまう訳です。
…何故ならA社のやり方では、利益が出ないから。


①売上の落ちていたA社−経営がうまくいかず、B社に買収されることに
②売上の上がっていたB社−A社を買収


内部を良く見るとAとBの「戦略」「制度」「社員のモチベーション」の違いは決定的に出ます。

(誤解がないように言うと、決してA社が悪い会社だとは思いません、成長過程のB社よりも居心地の良い環境に思う人の方が寧ろ多いと思います。)


A社−昔ながらの社員が使いやすいシステム、安定顧客、営業予算少ない、営業成績(予算)達成が達成できないことに対してそれほど気にしない。

B社−システムどんどん変える、顧客の開拓急速に、予算多い、営業成績(予算)達成へのモチベーション高い、同時についていけない社員も出てくる。(離職に繋がる)


A社出身の社員(管理職)は予算を達成できなかった時の言い訳として、
「製品が良くない」「もともとの予算が高い」「達成できなかったが社員は頑張っている」みたいに列挙します。


A社とB社の社員の違いの大きなものは「自分に限界を作る」あるいは「限界を作らない」、また戦略的にも「絶え間ない変化を遂げる」か「現状に甘んじるか」といった点に出ます。


B社は仮に残業なしで働き詰めになっても、ついていけない人が会社を離れていっても、、無理にでも営業成績の成長を目指します。

でもそうすることでの恩恵もありました。買収される側ではなく、する側に回れたこと。少なくても買収される側よりは良い立ち位置です。(A社は買収されて劇的に社内環境が変わりますから。)



※非買収側の人はとても苦しい環境が強いられます。社内制度はB社のような買収側にシフトすることが多く、裁量権が減ります。早期退職制度、リストラの対象にもなりかねません。40代を超える人は転職も難しくなり、、給料をキープできるか分かりません。



無理に成長を促すB社、まったり型のA社、でもA社のようなやり方でないと組織でないと、グローバルで戦うことが強いられる日本の中では生き残っていけない事実がそこにはあります。少なくとも今、そうなりつつあることを実感します。


これが競争社会で、そして今回の選挙の論点にもなった格差社会を作り出す原因になるものでしょうか。


ここには最大のジレンマが、
まったり働けるA社のほうがプレッシャーも少なくて良いかも知れない、でもプレッシャーの中で頑張ばるB社のような会社でないと生き残っていけない。さらに極論を言うと、B社のような環境で頑張って行かない限り日本の国際的に見た「豊かさ」は確保できない。


(誤解がないように加えれば、B社の社員も決して怠慢に仕事をしているわけではないんです、B社側から見ると、そこそこは仕事を頑張っている。)


どのように生きたいかは個人の自由で、人それぞれの生き方があると思います。事実
B社のようなあくせくした会社で働くことが幸せだと言っている訳ではありません。社会的な生活を考えたらA社の方が良いかもしれません。


ただ、カネで考えた場合、今の世の中「限界を作らない人」に圧倒的に優位に動いているのは間違えないと思います。


上記のようなケースに限らず、「仕事」の仕方は多様です。あえて「働き方」を真っ二つに分けますが、「無理強いして働きまくる、カネもそこそこ良い」か「そこそこ働いて、収入は落ちるけど、オフを楽しむか」
これら、どちらもそれなりにメリットがあります。


「無理強いして働く」…給与、社会的な地位、働き過ぎて体壊す、家庭とはやや疎遠に、でも週末良いもの食べられる

「そこそこ働いて、収入は落ちるけど、オフを楽しむか」…給与はそれほど高くない、社会的ステータスもあるとは言えない、家庭との距離は近い、オフの時間もたっぷり、

(無理に分けましたがこんな感じでしょうか。)


ちなみに、B社が合うタイプの人、「無理強いして働く」環境の方がいい、働きまくることが自分の成長に繋がって好きだ、今の仕事が天職でどれだけ働いても苦にならない!と思えるあなたはハッピーです。



大切なことは「選択」です。格差社会と言われる中で
「所得の高い方にいくか」か「所得の低い方にいくか」
「限界を作る」か「限界を作らないか」


どちらを「選択」してもメリットデメリットがあると思いますが、「自分で選択」することが大切だと思います。